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ベネズエラが世界初の政府発行仮想通貨「Petro」を発行開始!

 2018/02/23 仮想通貨
この記事は約 6 分で読めます。 3,412 Views

昨今注目されている仮想通貨ですが、中国をはじめとして仮想通貨の規制が始まっている国がある一方で、世界中の大手企業や金融では既に仮想通貨のシステムが利用/導入されています。

最近ではさらに、ロシアの政府が「クリプトルーブル」という仮想通貨を2019年中旬頃までに発行し、ロシア公式の決済手段として導入するという法案を財務省に提出された事で話題になりました。

実は2018年2月にロシアよりも先に南米の国「ベネズエラ」が世界初の仮想通貨「Petro」を発行した事で話題になりました。今回の記事ではこの「ベネズエラ」という国がどういう国なのかという点からこのPetroに将来性があるのかどうかという点で紹介していきます。

ベネズエラってどんな国??


皆さんはベネズエラがどんな国かご存知でしょうか?南アメリカ北部にあるこの国は、西にコロンビア、南にブラジル、北にカリブ海と接しているまさに南国で、正式名称はベネズエラ・ボリバル共和国と言います。

有名なプロ野球選手ではペタジーニ・カブレラ・ラミレスなど日本でも多くのベネズエラ出身の選手がが活躍しています。

もともとは1498年にヨーロッパ人と初接触を遂げた後、スペインから植民地支配を受けていましたが、1821年に起こったカラボボの戦いによってスペイン軍を破った事で独立する事になります。

資源が超豊富!原油埋蔵量は世界一!


南アメリカ大陸の中でも「自然の宝庫」と言われており、原油の埋蔵量も47.6兆リットルと世界一である事から、1980年代までは南米でも屈指の富裕国でした。

石油が発見されるまではコーヒーとカカオを主とした大量生産型の農業国でしたが、1930年代には石油の輸出額が最も多くなり、現在もベネズエラの経済は輸出収入の96%が石油・原油と、完全に依存する形になっています。

一方で広がる格差と増え続ける貧困層…


結局のところ原油が主な産業になっているため、原油を埋蔵出来る土地を持っている人とそうでない人との差が大きく広がり続けているようです。

更に1980年代以降は原油価格の下落政府の失策によって一気に貧困化してしまい、ベネズエラの法定通貨である「バリボル」は、2007年6月時点で、世界でもっとも価値の低い通貨トップ5で扱われる事になります。

なんと2015年には世界幸福度報告が23位だったのにもかかわらず、その後2年間で順位が82位まで下落 する事になりました。そこでベネズエラでは最低賃金が切り上げられ、2018年のインフレ率は2,300%を超える事になります。

旅行には不向き…?


治安はかなり悪いようで、警察官や国家警備隊員の体質は完全に腐敗しているだけでなく、むしろ彼ら自身によって犯罪行為が行われる事もしばしばあるとか。2012年時点で殺人発生率は世界第2位にまでなっていた模様。お世辞にも積極的に旅行に行きたいとは言えないですね 汗

ベネズエラの仮想通貨「Petro」は一体どういう通貨なの?


そんなベネズエラで発行されている仮想通貨Petroは、イーサリアムのERC20トークンを利用される事が公表されています。現状でまだICO段階なので、投資する場合はイーサリアムを使う事ができますね。

この通貨はベネズエラが保有している原油や天然ガス・金などの資源によってペトロの価値が担保されています。実際の金額については2018年1月のベネズエラの原油価格を元に、60ドル(約6500円)に設定され、トータルで1億単位のペトロが発行されたようです。

今後Petroは価格高騰するのか?


2月にPetroのブロックチェーンのイニシャルテストと法整備が行われる予定で、なんと2/21プレセールが始まった初日に800億円を集めました。3月には非公開のICOプライベートセールが開始され、4月には最終調整と正式認証が行われます。

順調にプロジェクトが進められているように感じますが、ベネズエラ自体が約16兆円の負債を返済する能力を持ち合わせていないと言われているので、仮想通貨発行自体が資金集めのための苦しい政策であったり、現実的ではないという見方もされています。

とは言え、少なくとも実情のよくわからない一企業の発行する通貨よりもICOとしての信頼性はかなり高いのではないかと思いますし、今後原油価格が高騰した場合、それに伴ってPetro自体の価格も大きくなっていくかもしれません。

ただし、ペトロと石油自体を交換する事が出来るわけではなく、ベネズエラの通貨である「バリボル」のみ交換が出来るようなので、そこだけは留意しておきたいところですね。

ペトロは実際のところ、国債なのでは…


昨年8月、アメリカはベネズエラに対して「アメリカ人からの借り入れを禁止」する経済制裁を化しました。

ベネズエラ政府と国営の石油会社であるペトロレオスが借金返済のために発行する債権自体も取引を禁止にした事からも、多くのアナリストは、仮想通貨ペトロ自体は国債(国の借金)に似たようなものだと指摘しているようです。

仮想通貨という手段を使って、どうにかして他国から借金の借り入れをしたいという意識が非常に強いという事かもしれません。

Petroはどこで買えるの?


Petroは現状でICOのプレセールが開始され、その後通常のICOが開始されるので、この時期にはどこの取引所で取り扱えるようになるのかがアナウンスされる事でしょう。

現段階では、法人用のICO登録ページと個人用のICO登録ページが用意されているようなので、もし今後ベネズエラに投資したい。というような事があれば是非アカウントだけでも作っておくといいかもしれませんね。

Q&A

Q:実際ペトロは投資価値があるの??

A:ベネズエラの経済回復に貢献したいのであれば、投資価値はあります。
世界的に見てかなり経済状態が不安定だと言われているので、ペトロを長期的に保有する場合はほとんど博打に近いものがあるのではないかと思います。

逆に、ICOから上場開始までの間は投機として多少なりとも有効な通貨である可能性はあるかもしれませんが、あまりにもリスキーではあるので、あまりおすすめはしません。

まとめ

世界初の国家政府公認で仮想通貨が発行されるという事で、一つのトピックとしてかなり注目度の高い話題でしたが、実質蓋を開けてみるとかなりリスキーな投資である事がわかりますね。

やはり個人がこれから仮想通貨を始めるとしたら、やはり提携企業や力のある人物から支持を受けている通貨を選ぶのが無難でベストではないかと思います。

仮想通貨取引はあくまでも投資。結局は自己責任になってしまうので、事業投資的観点で始める場合はしっかりとホワイトペーパーをチェックする癖をつけておくといいかもしれませんね。こんな仮想通貨の最新情報を手に入れられる情報公開所があります。情報自体は無料で受け取る事が出来るので、こちらも是非チェックしてみてください!

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若林 悟

若林 悟

若林 悟(わかばやし さとる)

ニックネーム:バガボンド

毎日何もせずお金に困り過ぎていた時期に出会った一冊のビジネス書に触発され、「働いてお金を稼ぐ」という意識から、「お金を働かせて稼ぐ」という意識に変わるが、働きたくないという意識が強過ぎて、楽して稼ぐための情報に対して敏感になり過ぎてしまっている節がある。

主に最近話題の仮想通貨をはじめ、FXやバイナリーオプションなど投資に関する新鮮な情報に切り込んでお伝えします。

得意分野:バイナリーオプション/FX/仮想通貨/副業/その他

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